この記事ではSnapmakerに興味がある、導入を検討している方へ
エンクロージャー(本体全体を覆う箱型ケース)のメリット・設置時の注意について解説します。
結論としては設置をおすすめします
はじめに結論を言いますと排気・集塵・騒音・造形の安定・安全対策のメリットが大きいので
可能であれば導入設置をおすすめします。くわしく解説していきます。
エンクロージャーは標準付属か?
エンクロージャーはSnapmaker Artisanでは標準で付属します。
Snapmaker 2.0では付属するモデルとしないモデルを購入時に選択できるほか、別途エンクロージャーのみオプションで購入できます。
エンクロージャーのメリット
エンクロージャーのメリットは以下の5点です。
- 臭気防止と排気対策
- 集塵対策
- 騒音対策
- 安定した造形
- 安全への配慮
臭気防止と排気対策
エンクロージャーには後方にファンと直径80mmほどホースがついており排気ができます。
3Dプリント時フィラメントの臭気やレーザー加工時の焼ける匂いについて、
エンクロージャーがあることで臭気の拡散を抑え排気がしやすくなります。
集塵対策
CNC加工では、エンクロージャーにより木粉の拡散をエンクロージャー内におさめることができますので
集塵・掃除がしやすくなります。
騒音対策
加工時にはツールヘッドが高速で動く機械音、CNC加工時には切削音がしますが、エンクロージャーにより低減できます。
安定した造形
ABSフィラメントなど温度差による収縮が大きい素材を3Dプリントする際に、エンクロージャーがあると熱が逃げず、
内部の温度が一定になるため、造形品質が安定する効果があります。
安全への配慮
いずれの加工においても不意のツールヘッドとの接触を避ける、部材の飛散から身を守るなど安全面の効果があります。
3Dプリンタでは加工時の粒子による健康被害についても話題となっておりますが、換気により対策が重要と言われています。
健康への影響は木粉についても言われています。
安全面の配慮からかレーザー加工はエンクロージャーがないとエラーになり加工できません。
(こちらについては回避方法があるかもしれませんが、わたしは見つけられませんでした)
エンクロージャーがなくても、CNC加工と3Dプリンターは行えますが、
以上の5点を考慮するとエンクロージャーは設置舌方が良いと言うのがわたしの考えです。
導入前の方はぜひエンクロージャー設置前提で検討していただければと思います。
安全第一で楽しみましょう!
余談ですが、Snapmaker Artisan には安全ゴーグルも標準添付されていますので、作業時は忘れずに着用しましょう。
特にCNC加工はいつ不意に材料が飛んでくるかわからないです。くれぐれも安全対策には十分注意してものづくりを楽しみましょう。
エンクロージャーの装備
Snapmaker Artisanのエンクロージャーの装備については以下のとおりです。(Snapmaker 2.0の装備は公式ストアをご確認ください)
- 排気ファンとホース
- LEDライト
- フィラメント挿入口
- 扉センサー
排気ファンとホース
エンクロージャー後方に排気ファンとホースがあります。ホースは取り外し可能、蛇腹式で
直径約80mm、長さは1M20~50cmくらいです。正確に測れなかったのであくまで目安として考えてください。
すぐ近くに窓があれば良いのですが、排気するためにはホース延長が必要かもしれませんのでご注意ください。
LEDライト
エンクロージャー上部にLEDライトがついています。
フィラメント挿入口
エンクロージャー左右にフィラメント挿入口とフィラメントを設置するバーがついています。
扉センサー
正面の扉には開閉を検知するセンサーがついています。レーザー加工時は開閉を検知して誤動作しないようにしてくれます。
排気ファンとLEDライトの動作オンオフはSnapmaker Lubanまたはコントローラーから行えます。
加工中にもオンオフを切り替えられます。
エンクロージャーのサイズについて 設置時には周辺機器のサイズにも注意
エンクロージャーのサイズ
Snapmaker Artisanのエンクロージャのサイズは 幅665mm✕高さ705mm✕奥行き943mm です。
設置について
上記サイズに加えて
- 全面は扉の開閉分のスペースが必要
- 後ろにはファンとホースが出ていること
- 窓など排気先までの距離、ホースの延長も考慮すること
- 近くにコントローラーも設置しないといけないこと
- Snapmaker Lubanを使用するPCとSnapmaker本体の距離
に注意してください。
組み立てについて
組み立て方法については、商品に同梱されるクイックスタートガイドに丁寧に書かれています。
英語表記ですが図解メインなので迷わずに組み立てられると思います。
Snapmaker公式の組み立て解説動画は以下にあります。
マニュアルではありませんが、わたしがSnapmakerを組み立てたときの作業風景のダイジェスト動画がありますので
開封・組み立ての雰囲気を感じていただければと思います。
エンクロージャーはレーザー加工をしない場合は必須ではありませんが、
排気、集塵、安全面などメリットが大きいと思いますので、可能であれば設置をおすすめします。
以上、エンクロージャー導入設置の参考になれば幸いです。
多機能3DプリンターSnapmakerの魅力・メリットについてまとめた記事はこちらです。